僕はすべてのテレビドラマをとりあえず録画して休みの時に観ます。そのうち観なくなるものもありますが、それでも半分以上は最後まで観ます。

民放ドラマ、今回は…

カインとアベル
レディ・ダ・ヴィンチの診断
逃げるは恥だが役に立つ
相棒
地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子
科捜研の女
ドクターX~外科医・大門未知子
<木曜劇場>Chef ~三ツ星の給食
金曜ドラマ「砂の塔~知りすぎた隣人」
ラストコップ
キャリア~掟破りの警察署長~

別に暇つぶしじゃないんですよ。こういう学び方もあるって事です。今日はドラマから学ぶ世相と知恵についてです。

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まず、金曜ドラマ「砂の塔~知りすぎた隣人」は世相を良く表していますね。はやりのタワーマンションという巨大な3次元空間で生きる人々の人間ドラマ。タワーマンションって最近でこそ誰でも使う日常語になりましたが、少し前まではそうではなかったですよね。このドラマで描かれているのは、ママ友という赤の他人なのに周囲に合わせて仲良く振る舞うことが要求される不思議な世界、親(大人)たちへの不信、周囲にあわせてや失望のため心を悩ませる思春期の子ども達。仕事の成績を上げるために顧客の無理難題に応えるしかない追い詰められたサラリーマン。これは現代社会が抱えている問題のオンパレードですね。なんだか観てて苦しくなりますよ。現代社会は長く続く景気低迷で心身共に疲弊しています。タワーマンションはせめてもの夢なのでしようが、なんだかその夢は幻のように思えてきます。見栄えや形式ではなく中身が大切と言うことでしょうか。
これ以外のドラマには何かしら学べるものがあります。

シリーズ物の、「相棒」、「科捜研の女」、「ドクターX…」を除外し、さらに「ラストコップ」、「IQ246…」と「キャリア…」という警察物を除外すると残るのは次の6つです。

カインとアベル
レディ・ダ・ヴィンチの診断
逃げるは恥だが役に立つ
地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子
<木曜劇場>Chef ~三ツ星の給食

このうち、次の3つは、とても架空のにおいが漂いつつも、「普通ではない」生き方、考え方が描かれています。

逃げるは恥だが役に立つ
地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子
<木曜劇場>Chef ~三ツ星の給食

 

「逃げるは恥…」は、合理性や経済性を重視すると契約結婚が成り立つという話。それでも多少の倫理的配慮のため、周囲に気を遣いつつ、当人同士は契約結婚を続けています。先の展開はおそらく恋愛に発展し、契約結婚という共同生活が質的に変化してくるのでしょう。ここから学べることは、問題解決のためにはゼロベース思考が必要だと言うこと。常識にがんじがらめになっていては最高の解決策にはたどり着けないんですね。そういう解決策って、常識を重視する周囲から反対されることが多いわけです。

「合理性と非常識の併存は可能。非常識に解決策を見いだせ。」

「地味にスゴイ…」は、ずっとファッション雑誌のエディターを夢見ていた主人公がたまたま配属されて出逢った仕事に知らず知らずのうちに魅了されていく姿と、いろいろな学びが描かれています。就活で希望の仕事に就けないことは多々ありますが、それでも人は働かなければなりません。その仕事が一時のこしかけだとしても、あまり気が向かなくても、真剣に向き合ってみること。そこから魅力が生まれるのですね。

「一途な生き方、真剣な取り組みから、夢中になれる楽しさが生まれる。」

「<木曜劇場>Chef…」は、店の策略でクビにされるだけでなく業界から干されてしまった三つ星シェフが、復帰を夢見ながら、そのための話題作りにと請け負った最高に美味い給食を作る仕事を通して、あるいはその後の猪突猛進的な三つ星屋台出店などを通して、常に仕事に100%の努力を払う姿を見せているドラマです。仕事への取り組みとはどんなものか、プロフェッショナルとは何か、そんなことが学べるドラマです。

「人生山あり谷あり。何があっても常に全力を出す生き方が成功につながる。プロフェッショナルは努力ではなく結果で評価されるもの。」

残ったのは2つです。

まず「レディ・ダ・ヴィンチ…」は、PTSD的な心の病で、亡くなった娘といまだ一緒に暮らしていると思い込み、幻想を見てしまう天才脳外科医の話です。娯楽性が高くて学ぶことはないかもしれませんが、敢えて言うなら、順風満帆の人生にいつ何時やってくるかわからない心の病という現代病、今は他人事、でも明日は我がことになるかも…ということでしょうか。

最後は「カインとアベル」ですね。旧約聖書に出てくる、愛を巡って戦ったアダムとイヴの2人の息子、カインとアベルの話がモチーフです。大企業の跡継ぎとして育てられた兄と、放置されて育てられた弟。兄は責任感からリスクを回避して堅実に生き、経営するタイプになり、弟は自由奔放に生き、それゆえに思考の幅と奥行きが兄とは比べものにならないくらい大きくなりました。そんな弟に兄は嫉妬し始め、言動が狂ってきます。

人間の器という意味では、弟は兄とは比べものにならないくらい大きい。人間的魅力という意味でも、弟のほうが優っている。

このドラマからは何が見えるでしょうか?

まず、子育てに必要なことの1つ。器の大きな人間になって欲しければ、親が子供の生きる「枠」を作ってはならないことです。子供に対する期待や心配が大きすぎるために「箱庭」を作って、「この中で遊んでなさいね。安全だから。」みたいなことをすると、子供の器はその箱庭になってしまいます。

他には何でしょうか。これはドラマの中の台詞ですが、「これからの経営者はリスクをとらなければ将来はない。」というのがあります。ここから、成功のための条件の1つが読み取れます。

兄は堅実性を重んじてリスクを取りませんが、弟は、今、そうしなければならないと判断すると、リスクを取ります。

当たり前ですが、皆さん、この世の仕組みの一つは「ハイリスク・ハイリターン」です。リターンにはリスクがつきもの。リスクがゼロならリターンもゼロなんです。ですから、成功というリターンが欲しければリスクを取らなければいけないんです。

問題は、いつ、どれだけのリスクを取ればいいのか。この判断ができるようになるために、経営者は日々研鑽を積むのです。ある意味、経営の根幹とも言えると僕は思っています。

最後に、パーソナルブランディングのプロとしてまとめておきましょう。

以上のドラマには、実は共通点があります。それは、「周囲に合わせること」と「自分らしく生きること」のバランスをどう決めるか、ということが描かれている点です。

金曜ドラマ「砂の塔~知りすぎた隣人」は完全に「周囲に合わせること」が重視されていて、こういう人が生き生きとするためにはパーソナルブランディングが役に立ちます。

「逃げるは恥…」は、「自分らしく生きること」が重視されているが、周囲への配慮を忘れていません。「なりたい自分」をうまく演じていて、こういうタイプにはパーソナルブランディングは余り必要ないかもしれません。

「地味にスゴイ…」は「逃げるは恥…」と同じように「自分らしく生きること」が重視されていますが、あまり周囲のへの配慮をしていません。その強烈な個性に、周りが引き込まれている感じですね。これだけ個性が強いと周囲を巻き込むことができるので意識的な配慮は必要ないのかもしれませんが、ある意味、強力な個性を発信できるパーソナルブランドが確立していると言えます。「<木曜劇場>Chef…」も「地味にスゴイ…」と同じタイプですね。

「カインとアベル」。兄は「自分らしく生きること」より「周囲に合わせること」を重視していますが、金曜ドラマ「砂の塔~知りすぎた隣人」と違うところは、その葛藤で苦しんでいるところですね。「自分らしさ」に全く気付いていないタイプ。自分が誰だかわからないタイプです。こういう経営者はすぐにアイコン化が必要です。弟は真逆で、「自分らしく生きること」を重視。自然にそうできるんですね。しかも、周りへの配慮を欠かさない。意識しなくても自分らしく生きれることから生まれる余裕が周囲への配慮を生んでいます。

さて、今日はドラマから学ぶ世相と知恵についてお話ししましたが、皆さんはどう思われますか? ドラマはフィクションですが、結構学べる題材が転がっているものです。そんな視点でドラマを観ても楽しいと思いますよ。