人はみな自分らしく生きたいと思っていますが、そのくせ、周りの人に影響されて自分の行動を変えてしまうところがあります。

たとえば、自分らしいファッションで人と違う自分をアピールしたいと思っても、「ちょっと目立ちすぎるかな?」などと周囲の目を気にして、結局無難なファッションを選んでしまったり、一方で、似合うかどうかにかかわらず好きな芸能人の持ち物を単純にまねてしまったりしています。

なぜこんなことが起こるのか? それは、自分らしく生きたいと思っている人間が、実は周囲に合わせる、周囲のまねをする、という特性を持っているからです。

周囲に合わせる特性は、人間の二重性から生じます。人間は、本当の自分以外にもう一人の自分を持っています。もう一人の自分は多分に社会的要因の影響を受け、社会的に問題のない自分を演じています。本当の自分が個性的なファッションを求めていても、もう一人の自分は社会に溶け込みやすいファッションを求め、そして最終的にはもう一人の自分の意見が尊重されます。人間は必ず何らかの人間関係の中で生きているため自分を周囲(社会)に合わせることが重要で、それがこの特性になって表れるわけです。

もう一つの特性である周囲のまねは、無意識に好きな人のまねをしてしまうという人間の心理から生まれます。本能的にものまねが本当の自分の意見をオーバーライドするのです。

このように、人間が持っている二重性が、自分らしく生きるための邪魔をしていることを理解しておく必要があります。